ゲームとかについて思うこと

ほぼ自分用の手記みたいな感じです。ゲームとゲーム制作のことと、たまにそれ以外のことを書いていきます。

箱庭マリオの一つの完成形 高校生によるゲーム分析 その4:スーパーマリオ オデッセイ

久々のゲームレビュー。

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このゲームは、「スーパーマリオ3Dワールド」以来のマリオが主人公の3Dアクションで、ニンテンドースイッチ初のマリオ本編作品ということになる。

スイッチ本体の発売から早8ヶ月経っているので結構遅くの発売ということになるが、やはりその分物凄い完成度のものを出してきた。

 

ストーリー

クッパがピーチとの結婚式を挙げるためにピーチをさらってしまった。マリオは、クッパに妹をさらわれてしまった、帽子の姿をした『キャッピー』とともにクッパを追いかける旅に出る」という普段通りのシンプルなもの。

 

ゲームの流れ

基本は

  1. ステージ開始
  2. 目標地点(ボスがいる場所)とクリアに必要なパワームーン(色々なところに隠されているアイテム。詳細は後述)の個数が示される
  3. 目標地点を目指しながらパワームーンを集める
  4. 目標地点に到達したらボスを倒す
  5. パワームーンの数が必要数に達していたら次のステージに行けるようになる  足りない場合は探索して集める

 といった感じ

 

概要(ほぼ長所)

 本作は「スーパーマリオサンシャイン」以来の、箱庭のように区切られた空間を探索するマリオ、通称「箱庭マリオ」。このように原点回帰のようなことをしたのは、

スマホゲームが普及しているこの時代でスイッチを買うような人はゲームが好きな人がほとんどなので、そういった人に合わせて、少し難易度が高い箱庭に戻すことにした」

ということらしい。

 

アクション

基本アクションは最近のマリオのシンプルな感じと64やサンシャインが持つちょっと複雑な感じがミックスされていて、初心者には扱いやすく、上級者にはアクロバティックな動きができるようになっている。

新アクションは、帽子を投げて攻撃する「帽子投げ」。帽子には今作の相棒「キャッピー」が憑依しているので、ブーメランのように戻ってきたり一つの場所にホールドさせたりホーミングしたりとかなり便利な攻撃手段になっている。

しかし、やはり特筆すべき能力は帽子を投げた敵や物に乗り移って操作できる「キャプチャー」だろう。キラーやワンワン、ハンマーブロスなどのいつもの面々はもちろん、移動・攻撃などに便利な能力を使える新キャラもいて、探索の幅が広がる。

 

ステージ

本作はタイトル通り「旅(=オデッセイ)」をモチーフにしており、空飛ぶ船「オデッセイ号」に乗って、クッパを追うために様々な国を旅することになる。そのさまざまな国というのがそれぞれ本作のステージである。

やはりステージ一つが国という設定なのもありステージの平均の大きさはかなりのもので、密度も濃い。

また、ステージのバリエーションも多く、遺跡が点在する広大な砂漠の国アッチーニャ、マリオお馴染みの火山ステージでありながら目に痛いほどカラフルな料理の国ボルボーノ、高層ビルが立ち並ぶ都市の国ニュードンクシティなど多岐にわたる。

また、住民の種族が違っていたり、その国限定の通貨が各国にあるなど「旅っぽさ」はかなり強く、本物の旅のような感覚を味わえる…かもしれない。

さらに、エンディングを見ればすべてのステージの状況にかなり大きな変化が起こる。これもまたある意味で「旅っぽさ」を醸し出しているので是非確かめてみてほしい。

 

パワームーン

今までの3Dマリオのパワースターやシャインと同じ立ち位置のアイテムだが、決定的に違う点がある。まず、「取っても拠点に強制送還にはならないこと」、そして、「数がとんでもなく多いこと」である。その数は600個を余裕で超える。これだけでもマリオ64の5倍。ゲームの作りが過去作とは根本から違うことを考慮してもとんでもない量である。

だがゲームクリアに必要な量はこのうちのほんの一部で、道筋通りに進むだけでもそれなりに集まるので、数が足りなくて積むなんてことはまずない。(そうなったときのためのヒント機能も完備)

また、ボスを倒せば手に入るものやレースに勝てば手に入るもの、普通は見落としてしまう目立たない場所にあるものなど隠し場所も様々である。

 

スナップショットモード

 プレイ中に↓ボタンを押すことで画面上のキャラクターとその他諸々の動きがピタッと止まり、自由にカメラアングルを調整して写真が撮れるモード。ブラー・コミック・魚眼レンズなど様々な映像効果も使用可能。本作は色々な景色があり、マリオの表情も豊かなのでハマる人はハマる。

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 ↑は筆者が撮った写真。普通は横長の写真だがこのようにスマホ壁紙サイズにすることもできる

 

着せ替え

マリオの服を着せ替えられる機能。各ステージに一店舗ずつある帽子屋「クレイジーキャップ」ではステージ毎に異なる衣装が販売されていて、そのバリエーションはかなりの数を誇る。この機能にはファンサービスの面も大きく、「ヨッシーのクッキー」のコック服、「ドクターマリオ」の白衣、果てには「Newニンテンドー3DS」のきせかえプレートのCMの時の服なんてものに着替えることもできる。

 

2Dマリオ

本作のステージにはカクカクした8bit風の土管が点在している。それに入ると始まるのがこの2Dマリオだ。

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画像を見てもらえばわかる通り、ほぼ「スーパーマリオブラザーズ」そのものである。服を変えればマリオのグラフィックが変わったり、BGMとSEもチップチューンアレンジのものに変わるなどやたら凝っている。それでいてただのファンサービスで終わってはおらず、2Dのエリアから3Dのエリアに敵が飛び出てくる場所もあり、ゲーム性の面でも面白い役割を果たしている。

 

 

短所(というか賛否両論っぽい所)

ゲームテンポの速さ

 先述したとおり、今作はクリアに必要なアイテムであるパワームーンが非常にサクサク手に入る作りになっている。そのため、クリアするのに必要最低限の数のパワームーンを集めるだけならかかる時間は相当少なく、ある程度の腕があるなら1~2日ほどでクリアできてしまう。

とはいえ、ゲームの内容が薄いとか、遊びつくすまでの時間が少ないということでは決してなく、言い換えればプレイ開始からクリアまで濃密なプレイが楽しめるということでもあるので、ここは考え方次第だろう。(寄り道をするかどうかでクリアまでの時間が全く変わってくるという点ではゼルダの伝説BotWに近いかもしれない)

 

 

 

ちょっとした分析とまとめ

本作の面白さの根幹は、「今までの箱庭マリオの、区切られた一つの世界を探索してパワースター(本作ではパワームーン)を探す面白さ」「ギャラクシー~3Dランドまでの、道筋に沿って進んで目標地点を目指すシンプルな面白さ」、そして「ステージの巨大化に合わせた、オープンワールドゲームを彷彿とさせる自由度」にあると思う。

それに加えて、ステージ毎に全く異なる風土・通貨・種族、今までのマリオにはない ちょっと変わったデザイン、スナップショットモードなどによって演出されている 「旅っぽさ」も本作特有の要素としていい味を出している。

 

久々の3Dマリオだったが、今までの要素を軸にしながらも新しい要素を取り入れ、手堅くも全く新しいゲームになっているように感じられた。それはゲーム性だけにとどまらずデザイン面にも感じられる。

この記事で明確な不満点を挙げていないことからも分かってもらえる通り、とにかく非の打ちどころのないゲームだ。正直、スイッチを持っていてアクションが好きなら買わない手はないと思う。

 

 

 

やっぱりこういう記事って写真いっぱいあった方がいいのかなぁ。気が向いたら追加します